日経 4月29日

日経 4月29日


2016年4月29日(金)

・企業収益の減速感、一段と強まってきた。
 上場企業の2016年1-3月期の経常利益は前年同期比20%減少、2四半期連続の減速に。
 新興国の景気不振や資源安が重荷、16年3月期通期は4年ぶりの減益になる可能性も。
 今期に入ってからは急な円高に見舞われ、業績の先行きは不透明。
 
 業績悪化の要因の一つは資源安。
 三菱商事 <8058> [終値1863.0円]三井物産 <8031> [終値1341.5円]そろって多額の損失計上、
 JXHD <5020> [終値470.6円]住友鉱山 <5713> [終値1252.0円]でも損失膨らむ。

 新興国の不振も打撃。
 日本郵船 <9101> [終値217円]など海運3社は全社系以上減益。
 新日鉄住金 <5401> [終値2339.0円]前期は中国発鋼材価格下落が響き、56%の経常減益。
 コマツ <6301> [終値1906.5円]などの建機も新興国の需要低迷で利益落ち込む。
 アルパイン <6816> [終値1373円]中国や東南アジアでのカーナビ販売振るわず。

 向かい風ばかりではない。
 ANA <9202> [終値308.0円]日本航空 <9201> [終値3953円]燃料安で採算改善、訪日外国人需要舞い込む。
 JR東日本 <9020> [終値9824円]北陸新幹線開業効果、過去最高益計上。
 コーセー <4922> [終値10260円]訪日客向け化粧品が伸び、3年連続最高益更新。

 17年3月期は早くも厳しい環境に。
 円相場が1ドル108円前後と前期平均(約120円)に比べ大幅上昇、このまま円高なら海外での稼ぎが目減りする。
 マツダ <7261> [終値1744.5円]今期は円高で5年ぶりの経常減益になる見通し。
 前期は最高益だった安川電 <6506> [終値1311円]は2ケタ減益になる。

・三菱UFJFG <8306> [終値520.1円]2016年3月期純利益は9500億円前後、
 三井住友FG <8316> [終値3413.0円]600億円台半ばから後半の水準で1割程度の減益に。
 みずほFG <8411> [終値167.8円]保有株売却など計上、微増益に。

・日銀 <8301> [終値39450円]黒田東彦総裁28日、金融政策決定会合後の記者会見で、
 2月に導入したマイナス金利政策について
 「(経済や物価に対する)効果の浸透度合いを見極めていくことが適当だ」との考え示した。
 日銀は同日、金融政策の現状維持決めた。

・米商務省28日、1-3月期実質国内総生産(GDP)速報値前期比年産で0.5%増。
 原油安と新興国の減速で設備投資と輸出が2期連続で減り、個人消費も鈍る。

・28日の東京市場で急速な円高・株安進む。株式市場はほぼ全面安。
 円相場は一時、1ドル107円台後半まで上昇、日経平均株価は624円安の1万6666円で取引を終えた。

・ホンダ <7267> [終値2992.5円]
 熊本地震により停止していた熊本製作所(熊本県大津市)での生産を5/6に一部再開すると発表。
 復旧作業の成果だが、製造設備などに影響残り、通常稼働は8月中旬に。
 
 ソニー <6758> [終値2778.0円]アイシン精機 <7259> [終値4330円]も同日、
 復旧や代替生産発表し明るい材料が増えているが、震災前水準に戻るにはまだ時間もかかる。

・ソニー <6758> [終値2778.0円]
 デジタルカメラ向け画像センサー手掛ける熊本工場(熊本県菊陽町)の稼働を5月末に一部再開。
 損傷激しい高層階で生産再開時期は未定で、当面は低層階でのウエハー工程のみとなる。
 被害額は地震保険でカバーできる上限200億円超える可能性がある。

・宇宙航空研究開発機構(JAXA)28日、軌道上でトラブル起きたX線天文衛星「ひとみ」の運用断念。
 電源となる太陽電池パネル のすべてが外れたとみられ、復旧の見込みなくなった。

・経済産業省28日、仮想通貨ビッドコインなどで使う技術「ブロックチェーン」の調査報告書まとめた。
 ブロックチェーンは流通管理や土地の登記などへの応用が期待されており、
 潜在的な国内市場規模は67兆円になると予測。
 国内でも活用法研究する業界団体「日本ブロックチェーン協会」(東京・港)が立ち上がるなど動き活発になる。

・主要証券21社、2016年1-3月期決算28日出そろった。前年同期比18社の最終損益が悪化。
 新興国経済の減速や資源安で株式相場不安定になり、個人投資家の株売買が低迷。
 個人向け投資信託の販売も鈍化、「貯蓄から投資へ」の流れにブレーキかかった。

・熊本地震による中国からの訪日客への打撃が2011年の東日本大震災当時に比べ軽微にとどまるとの期待強まる。
 主力クルーズ船の旅行に現時点で大きな影響は見られない。
 15年に九州を訪れた中国人は、前年比2.8倍の約98万人。韓国の旅行者(121万人)に次ぎ2番目に多い。
 このうち約8割がクルーズ船での旅行。

・米連邦準備理事会(FRB)27日、追加利上げ見送り、「米経済は減速した」と景気判断も引き下げた。
 1-3月期の成長率が前期比年率0.5%と急減速、6年半にわたる景気拡大局面の持続力問われる。
 FRBは6月以降の利上げ再開に余地残すものの、低金利政策で消費と設備投資後押しする姿勢崩していない。

・鉄鋼大手3社の2016年3月期連結決算、海外鋼材価格大幅に下落、日本めかー採算悪化。
 最終損益は新日鉄住金 <5401> [終値2339.0円]とJFEHD <5411> [終値1579.5円]大幅減、
 神戸製鋼 <5406> [終値108円]は3期ぶりの赤字転落。

・国土交通省28日、2015年度新設住宅着工戸数、前年度比4.6%増、92万537戸と2年ぶりに増加に転じた。

・日銀 <8301> [終値39450円]
 2%の物価上昇目標を「2017年度中」に先送りしたにもかかわらず、追加緩和封印。
 手詰まり感、デフレ再燃懸念も。カード温存、長期戦シフト。

・民間シンクタンク8社、28日、2016年1-3月期国内総生産(GDP)速報値予測、
 物価変動除いた実質GDPの平均値は前期比年率0.44%増、小幅ながら2四半期ぶりのプラスに。
 三菱綜合研究所1.6%、SMBC日興証券▲0.9%。



Posted by 占い ザ・ハーミット at 13:18│Comments(0)
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