日経  8月16日

日経  8月16日

2022年8月16日(火)

・世界経済の変調が鮮明に。

 4‐6月期は2年前の新型コロナウイルス禍当初以来のマイナス成長に陥り、先行きも不透明感が増す。

 米欧は物価高に手を焼き、景気後退のリスクをにらみながら利上げを進める難局に立つ。

 中国は感染封じ込めを狙うゼロコロナ政策が将来不安を強める。

 4‐6月期に日本は実質国内総生産(GDP)が前期比年率2.2%増え、コロナ前を超えた。

 米国やドイツ、英国、中国などはマイナス成長だった。

 米国は2四半期連続で、機械的には景気後退と見なされるテクニカルリセッションの状態。

 国際通貨基金(IMF)は世界全体としてマイナス成長になったと指摘。

・海洋研究開発機構などは探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料(サンプル)を分析

 宇宙から生命の源となる有機物が太古の地球に運び込まれる仕組みを明らかにした。

 熱さなどに強い鉱物が有機物を守るように囲んだ構造を見つけた。

 これが運搬役となって無事に地球に届けられ、地上にある物質とともに生命誕生に役立った可能性があるという。

・岸田文雄首相は防衛力の強化を「年末に向けた最重要課題のひとつ」と位置付ける。

 防衛費を国内総生産(GDP)比2%の水準に増やすことが軸となる。

 米国との協力や財源などの具体論を巡り、自民党との調整も欠かせない。

・政府・与党は国家安全保障戦略などを改定する年末にかけ、防衛力強化の具体策を協議する。

 防衛省は8月末までの2023年度予算の概算要求へ柱となる8項目をまとめた。

 過去最大の5兆5000億円台を計上した上で、金額を示さない「事項要求」として掲げる方向。

 相手の攻撃圏外から撃ちこむ長射程の「スタンド・オフ・ミサイル」の早期整備を示した。

 島しょ部などに部隊を迅速に展開する輸送力の整備も重視した。

 技術の進展や戦い方の変化を映し、無人機や宇宙・サイバー・電磁波など新領域の分野も重点に置いた。

・韓国尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領15日、日本との間で山積みする歴史問題への解決に意欲示した。

 自由への脅威に立ち向かうため、日本と協力していく姿勢も強調。

 文在寅(ムン・ジェイン)前政権との違いをにじましたが、関係改善への具体策には触れなかった。

・内閣府15日、4‐6月期の国内総生産(GDP)統計、

 資源高や円安で輸入にかかるお金が増えたことなどを示す「交易損失」は前期比年率換算で4兆5664億円拡大。

 悪化幅は比較可能な1994年以降で最大。この分、企業や家計の負担が膨らんでおり、景気回復の重荷になる。

・4‐6月期実質国内総生産(GDP)は前期比年率2.2%増、3期連続のプラス成長。

 新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置の解除などで個人消費が上向いた。

 企業の設備投資も拡大した。

 GDPの実額は年率換算で542兆円とコロナ禍前の2019年10‐12月期の水準を超えた。

 回復は米国に1年遅れた。先行きをエコノミスト10人に聞いたところ、7-9月期のGDP予測平均値は前期比年率2.4%増。

 「サービス消費の底堅さ、インバウンド需要改善、デジタル・省力化投資などで回復継続が見込まれる」

 一方「世界経済の下振れ幅次第では景気後退の可能性も不定出来ない」とも。

・政府は新たな物価高騰対策を9月上旬めどにまとめる。

 輸入小麦の価格抑制は半年分で最大350億円相当になる可能性がある。

 ガソリン価格の抑制策も延長する方向で検討。

 企業や消費者の負担感を抑える対処療法にすぎず、いつまでも続けられない。市場をゆがめる弊害もある。

・国土交通省は港湾物流の効率化を支援。

 コンテナの積み替えなどに遠隔操作技術を活用するほか、事業者間で人員を融通できるように規制を緩和。

 人手不足も深刻、各社に対応を促す。

・米金利上昇など世界の市場混乱が地方銀行の財務に影を落とし始めた。

 全国99地銀が6月末時点で抱える主に外国有価証券や投資信託の含み損が1兆円を突破。

 3月末から6倍に急増した。日本国内の債券含み損も5千億円を超えた。

 株式の含み益で穴埋めできず、福岡や横浜、山口など有力地銀が有価証券運用全体で含み損に転落。

 含み損を抱えた地銀は4割強の44行に上り、体力の乏しい地銀は苦境に陥りかねない。

・アクティビスト(物言う株主)の動きが世界的に活発に。

 2022年上期(1~6月期)に表面化した提案活動は前年同期比3割増加し、新型コロナウイルス禍前の水準に戻った。

 業績が振るわないテクノロジー企業を標的にした提案も目立つ。

 株価低迷で上場株を買い集めたり、業績改善を要求したりしやすくなった。

 株価の下支え要因になる可能性があるが、行き過ぎた要求が経営に混乱をもたらすリスクもある。

 ・15日発表された4‐6月期国内総生産(GDP)は3四半期連続のプラス成長も、景気回復3つの障害。

 新型コロナウイルス感染の再拡大、物価高、米国の金利引き上げ。



Posted by 占い ザ・ハーミット at 12:58│Comments(0)
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